結成4周年記念!ジャカっと雀対談【前編】


昨年度末をもって活動を終了したジャカっと雀。


解散の少し前、「劇場に愛をこめて」会場の博多扇貝で、メンバーが対談をしました。


本来であれば結成4周年当日、3月26日公開予定だった対談内容を、いまさら公開!!




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桑森  いつ以来ですか?3人で集まるのは


松隈  えっと2019年の…


桑森  なんか年末、なんでか集まって写真とったんよね


五十嵐 ココス


松隈  ココス行ったっけ?


桑森  ココス行ったわ。あれ以来ですね。



桑森  昨日久々に(松隈に)会って、第一印象痩せたねだったんよ


五十嵐 そんな覚えてないっす。ずっと細いから


桑森  ずっとこんな雰囲気? なんか見た目だけじゃなくてさ、雰囲気も清潔感上がってるんよね


五十嵐 よだん(松隈)さんずっと割と清潔ですよね


桑森  ははは笑


松隈  だといい


五十嵐 清潔ですよ謎に


松隈  そんなことないけどなぁ〜汚いけどな


五十嵐 小綺麗




ジャカっと雀


桑森  もう実は五十嵐が入ってからの方が長いって知ってた?


松隈  うそ!?


桑森  そう、この3月で4年なんだけど


松隈  結成して4年?


桑森  「とりかわ将軍」で話してから四年です


松隈  あれなんか、告白に近いぐらいドキドキしたんだけど


桑森  俺がなんつったか覚えてたりしてる?


松隈  お前とならやれる的な感じじゃね? 知らんけど


桑森  ふふふふふ


松隈  そんな熱い夜があったんよ


五十嵐 はははは笑


桑森  その前の年の、俺らが2年の時の学生演劇祭で、俺は「パルプンテ」でよだんは「ワイワイ研究室」で出てて


松隈  そん時はほぼ面識なかったんだよね


桑森  ないないない。なんかおもろい見た目のやつ居るな〜と思ってて。俺、なんかすごい部外でやりたかったんよね、活動を。それなら同じようなレベルの人とやりたいなって思ってたんよ。で、よだんに声かけて、全然面識ないけどなんか行けそうな気がすると思って。でも最初全然仲良くなかったよね


松隈  ビジネスだったよ


桑森  空気良くなかったよね、ジャカ雀


松隈  お互い手探りだったってのもあるけど、二人だったからガス抜きするところがなかったりして。二人の稽古ってすごいしんどくて


桑森  しょっちゅうコーヒー飲んで昼寝してた


松隈  当時は九大の課外活動施設があって、そこがマジでボロくて。宇Q(五十嵐)行ったことあるかな?


五十嵐 合同(福岡県大学合同)の練習で行きました


松隈  あそこクーラーつく部屋とクーラーのない和室があって、和室を使うことが多かったんだよね。窓開けても開けても暑くて、暑いことに体力を消耗されてすぐ休憩、みたいな


桑森  すごいギスギスしてたなぁ最初。1年目の学生演劇祭に出た時もだし、2年目の「血潮」の時も


松隈  ちょっとだけだけどね


桑森  お互い喧嘩するつもりはないんだけど、相手に何か微妙に思ってるっぽい雰囲気だった。今となっては言えることかも




桑森  発足のときは、ファンが欲しくて発足してるんよね、実は


松隈  知ってた?


五十嵐 モテるぞ、とか


松隈  そうそう


桑森  2人とも疲れてたんよね、「人に報われない努力」みたいなとこでシンクロした記憶があって。だから2作目の「血潮」ができた。人の目に触れたいところが最初の原点にあって、なんかファンが欲しかったんよ。旗揚げ公演のアンケートで「ファンです」って書いてくださった方がいて、帰りに泣きながら帰ったっていうのがジャカ雀での鉄板エピソードです。そう、旗揚げの時に冷泉荘の前を通った男性が「今から何するんですか」って、「演劇してるんです〜」一回通り過ぎてって、そしたらまたお花持って戻ってきてくれて。公演も観てくれて、それはすごい良い思い出。嬉しかったなぁ


松隈  冷泉荘は思い出あるね


桑森  2作目までなんよね、2人だけでやってたのが。その後、何でか知らんけど、今後も活動を続けるっていう取り決めがあったんよ。2年目の学生演劇祭の打ち上げ終わった後に、今後のジャカ雀どうする?って話をして、「まだちょっとやりたいことがあるわ」っていう話をした。でも俺ら2人だけでは厳しいからメンバー募集しよう、で募集して入ったのが五十嵐とパズーっていう子


松隈  「入ったー、出たー、」みたいな感じだった


五十嵐 はははは笑


桑森  いま元気なんかな



松隈  「ジャカっと雀の五十嵐です」に慣れた?


五十嵐 微妙、とりあえず口からは出るようになりました


桑森  名乗ってんの?


五十嵐 いや名乗んないすけど


松隈  なんか振られた時は名乗るっていう


桑森  知らない現場で、初めて会った人に名乗るとき


松隈  例えば、じゃあ「パルプンテの松隈です」みたいに名乗られたときは


五十嵐 「ジャカっと雀の〜」って言います


桑森  なんか、俺らのつくった得体の知れない団体の冠を背負ってくれてるのが嬉しいよね


五十嵐 名前の由来あるんですか? 適当に決めたんですか?


桑森  省略形がある名前にしたいなーって思ってた。あとは特に由来がない


松隈  ジャカっていう、何かトガってる感じの語感と、雀っていう「でっかい鳥じゃないよねまだ俺ら」っていうのを、ガッチャンコ


桑森  めっちゃ”ジャカっとジャン”って呼ばれるよね


松隈  ジャカっと雀(→→↘)っていうイントネーション違うパターンも


五十嵐 言われる


松隈  あれ何なんやろ


桑森  名前は嫌いとかないんですか?


五十嵐 …


松隈  ジャカっと雀っていう名前がさ、”ジャカ雀”感出てるよね


五十嵐 私のセンスと合わないが、まぁ。「なぜ私はこれを名乗ってるんだろう」みたいなことはあります


桑森  ははは


五十嵐 「なんだこの団体名」みたいな


桑森  意味不明だもんね




部活と団体


松隈  このロゴとかもなぁ、作ったよね


桑森  作ったわ


松隈  Mac室でね


桑森  そう大橋の


松隈  俺らは、「部活だけでは満足できなくて外に飛び出したい」「もう少しレベルアップできる相手とやりたい」で組んだんだけど、らっしー(五十嵐)的にはどういう課題感があって大橋を飛び出そうと思ったのかな、っていうのが改めて気になる


五十嵐 私も大体一緒ですけどね。劇部じゃ年2回しか公演ないし


松隈  ぬるい?


五十嵐 年々ぬるくなってる。私が入った劇部とはもう違う団体ですね


松隈  そうなんだ


五十嵐 ちょうど私の下ぐらいから変わったなって思うんですけど、それは私が単純に


松隈  老害になった


五十嵐 そう、老害になったからなんですかね


松隈  どうなんだろうな


桑森  それは分かるんじゃない?「よだんがいなくなった頃から変わってたかどうか」っていうことじゃないの


五十嵐 変わりました?自分の上と下で変化感じましたか?


松隈  感じるよ


五十嵐 じゃあそんなもんか


松隈  まあみんな何か感じると思うけど、年々ぬるくなってる


桑森  でも大橋も、別に先輩が年々アツかったわけじゃないじゃん? よだんの数個上から盛り上がったものが落ちたんじゃないの?


松隈  通常営業になったのかな?3個上ぐらいの代がすごい熱い代で、 その熱い息を受けた代が僕の一個上まで、みたいな


桑森  その残り香みたいなものがやがて消えた、みたいな。五十嵐の下で


五十嵐 私は受け継げなかった


桑森  五十嵐は部内で意識高い側なの?


松隈  演劇に対してはそうなんじゃない? アートしたい・表現したいみたいな人達はいるけど、演劇に対してモチベーション高い人ってそんなにいない。大学生あるあるじゃない?


桑森  わかるわ。何かとにかく作品を世に残したいっていうか


松隈  表現欲求的な。いや全然悪気も悪意もないんだけど、そういうヤツいるよねって思ってた




五十嵐 話戻るんですけど、なんで演劇部じゃ満足できなかったんですか? けーも(桑森)さんは、友達いないみたいな、仲間がいないとかそういうのじゃないですか。よだんさんはどういうことしたかったんですか? 誘われなかったらそういうの参加しなかったんですか? 外に出なかったですか?


松隈  出るチャンスはなかっただろうね。多分けーもにあの段階で誘われてなかったら、外には出てない。大橋の中でもっと学祭頑張るとかしてたんじゃないかな


桑森  よだんと出会うきっかけになった学生演劇祭は、「パルプンテ」で出たんだけど、そこはみんな部外の人だったんよね。「外の人と組むのがこんな楽しいんだ」と思って、いや部内の人に失礼かもしれないけど。九演(九大演劇部)はテントとかあるし、他の大学演劇部と比べたら活動・行事も多いから部内でも全然満足できる部活なのかなって思うけど、でも俺は「満足できなかった」というよりも「外の方が楽しそうだった」からなのかな。知らないワークとか知れるし。でもわかんない、自己満だったのかもしれん


松隈  急に


桑森  なんか「かっこいいから」とかだったのかもしれん。もしかしたら「部外の人とやってます俺」みたいな姿勢に憧れたってのもあるかもしれん


五十嵐 パルプンテの中でも最年少ですよね


桑森  そう、その最年少であることも心の中で嬉しく思ってるタイプ


五十嵐 だろうなって感じ


桑森  だろうなって感じ?




”ジャカ雀ぽさ”とロクコレ


桑森  ジャカ雀って二人の関係性が微妙だったこともあってすぐ脇道にそれてたんですよ。演劇じゃない要素でユニットになるというか、もともと劇団として組んでなくて、演劇ユニットとしても組んでないんだけど、どうにでもなれる可能性を孕んでるといいねと言ってやっていて。「カレーユニット ジャカっと雀」「一服サークル ジャカっと雀」。結果的には演劇しかしてないんだけど、それは、いいこと・悪いこと・悲しいこと・楽しいことはどれにも当てはまらない感じはするけれど、そういうゆとりを持ってスタート出来たのは、良いスタートだったんじゃないかなって思います


五十嵐 ふーん


松隈  ふーんだよね


桑森  展示とかできたら良かった



桑森  こないだ年末「ロクコレ」やってて。福岡の同世代の若手と


松隈  北九州で


桑森  そうそう


松隈  劇場どこだっけ? アイアン?


桑森  そうアイアンであったんだけど、みんな学生演劇祭に出てた団体とかだから馴染みがあるところで、初めて五十嵐が作演だったのね


松隈  あーそうか


桑森  「ジャカ雀があるうちにジャカ雀でできることは全部やっておこう」みたいなのが俺の中ではあって、会議でみんなでも話して「そうしよう」ってなって、「桑森作演じゃないものもあるといいよね」って言ってたら、ちょうど五十嵐も書きたがってたから、「初めて作演する作品をロクコレでやろう」ってなって。あれはどうだった? 今となっては。総評というか


五十嵐 わりと自分が好きな物って確立されてるというか、確かにあるなって。それがわりとジャカ雀と近いな、でもそれがジャカ雀の影響なのか、元々なのか、どっちなんだろうなーって


桑森  めっちゃ面白いじゃん


松隈  ジャカ雀ぼさっていうのは


五十嵐 そうジャカ雀ぽいとも言われたんですよね


桑森  そう、言魂のヒロ(山口大器)とかとも言ってて、ゆば(馬場佑介(Yb))は「染まったよね」って言ってた。元々だったのか、入ってからそうなったのかは確かに分かんない


松隈  いや、ぽさとかないけどなぁ、ジャカ雀。あるんかな


桑森  五十嵐がよく言うのは、「福岡ではジャカ雀でしか見られないような」っていう言い回し


五十嵐 するかな


桑森  するよ


五十嵐 はははは笑


桑森  ジャカ雀でしかやらない感じのって、それってどういうところなんか


五十嵐 ストーリーとか、私けーもさんと近いのは、「伝えたいことがある」っていうよりも「単純に演劇が好きだから面白い演劇作品を作り上げたい」みたいなのが近いなと思って。伝えたいことそんな無いじゃないですか


桑森  ない


松隈  2人ともないの?


五十嵐 ないです


松隈  前、けーもの脚本でなんか教訓的なのがなかったっけ


桑森  それはもう卒業したんよ


松隈  いつの間に。俺はもう、けーもの像はあの2年ぐらい前で止まってるから


五十嵐 はははは笑


松隈  それから会話劇のけーもになっていった過程、俺は正直見れてない


桑森  いまは身体なんだけどね


五十嵐 啓蒙してました? 「血潮」とか?


桑森  最初は”ゆるコメディ”、2作目で啓蒙というか、なんかこう人類に警鐘を鳴らす的な


松隈  頑張りを誰かに見ててほしくて、っていうね


桑森  ジャカリズムでやった「スロー」あるじゃないですか。スローはSF。後半はでも教訓垂れ流してたじゃん? 次がコラボ。コラボは、原案ではあるんだけど脚本ヒロで、メッセージ性というよりは、コラボ公演で考えてたのは、今すべきことみたいな”べき”ってことをすごい考えてて


松隈  ”べき”は前の作品も確かにあったから、なんかここら辺までべき論みたいな


桑森  コラボはね、最終的な演劇作品としては、「若者が叫んでいる、思いをぶつける」みたいな


松隈  そんな感じだったんだ


桑森  ジャカ雀オンリーでは絶対出ないような芝居になってた。それもすごいいい経験だった


松隈  宇Qどうだったこれ


五十嵐 ヒロさんぽいなーって感じだった


桑森  それで宇Qが、トロロだっけ


五十嵐 トロト


桑森  そうトロトっていう宇宙人役やってて、それがめっちゃはまってて、なんか俺が五十嵐を演出するよりも、他の人が演出した方が五十嵐が面白くなるっていうのが俺本当に恥ずかしいんだけど、この話置いときます。


五十嵐 わたし、外側から見てる頃からあまりべき論を感じてなかったですよ。伝えようとしてたのかもしんないけど、わたし的にはシンプルに現象をそこで積み上げていってるだけっていうか、なんか受け取ろうとして観なくていいんだろうな、っていうのが「スロー」とかもあるなと思ってました


松隈  まあでも、そのべき論をあまりにも直球で投げないようにはしてたんじゃない


桑森  そうかな、そうかも


松隈  でも俺と一緒になった時は毎回べき論挟まってたよね


桑森  メッセージはあったよね割と。大学生というか、こう年を重ねるごとに、「創作とはかくあるべき」みたいなことを知っていくじゃん。「演劇作品はそもそも意図というか、思いを発信するために作るべきだ」みたいなことを多分その時に知ったんだと思う。「いま世に訴えたいことは何か」みたいな。でも外から見たらメッセージはなくて、状況だったのかも。いまの俺としては嬉しいことだなって思うな




五十嵐 ロクコレは、私のがめっちゃ面白いじゃんってなって、他のやつが全然面白くなくてびっくりした。あんだけ福岡の若手オールスターみたいのが集まって、あれ?みたいな


松隈  傍から見ててどうだった? それは


五十嵐 見ました? 他団体


桑森  全部見たよ


五十嵐 どうでした?


桑森  俺は舞台上にいるのもあって、あんまりロクコレでやった「すこやかな眠り」が面白かったのかどうか分からんのよ


松隈  ほかの5団体は?


桑森  別に好みではないとかはあるけど、なんか良かったと思うけどね。コロナもあったし、その中で若手が集まって創作物を発表してるっていうだけでもうなんか尊いっていうか、そういう目線で見てしまう


松隈  心広くなってる


五十嵐 うん


桑森  …どんなものでもいいやんっていう


松隈  一旦熱量重視みたいな


桑森  そもそもバトルじゃないしね。主催者目線ですらあったし、あんま評価するみたいな気持ちになんなくて、まぁでも好みではないし、俺はやらんなーって作品だったよ、全部。でもチームドリームのやつとかは、いいなぁすげぇって思った


松隈  どこらへんが


桑森  やっぱ歌って強いね。作品中に演劇しながら歌が入ってくる。それがやっぱカッケーと思って。好みではないって一刀両断したけど、あれは好みだった。やりたいなぁ、演劇したいなって思った。自分のやつが一番面白かったんだ?


五十嵐 ハイ


松隈  やったじゃん


五十嵐 でもそう思う人なかなかいないでしょうね


桑森  初めて書いて初めて演出したじゃないですか


松隈  それで満足度結構高いって最高じゃない


五十嵐 もう俳優(やらなくて)いいなーって思っちゃいました


桑森  本当?


松隈  そんなに?


五十嵐 俳優しんどいじゃないすか


桑森  俳優はしんどいね


松隈  演出と俳優どっちがしんどいの?俺演出したことないけど


五十嵐 しんどさの質が違うと言うか


松隈  まあそりゃそうだよね、いつしんどいかも違うよね


桑森  俺は俳優の方がしんどいと思う


五十嵐 うん、しんどい




桑森  ジャカ雀らしさって、お客さんにインタビュー取ろうにも、観てる方少ないからなぁ


五十嵐 そうなんですよ。ジャカ雀をいっぱい見てくれてる人いないから。なんであんな毎回公演の客層が変わるんだろう


桑森  ジャカ雀毎回客席の層が変わるよね


松隈  そうなん?


桑森  まず作風が固定されてないじゃん、ロボパンとか今は活動してないけど、でもそういう世界観が見られるんだろうなーって期待を込めて観に行くやん


松隈  ファンタジー的な


桑森  そう、がらくた(宝物殿)とかも楽しめそうな世界で行けるんだなぁとか、Ybはシリアスもあればコメディもありでちょっとアレだけど、先輩劇団もみんなそうやん、毛色がある。けど、それ定めるのはまだ早いと思ってたし、いろんなこと挑戦したいってのもあって、作風もテイストも変わってる。「SESSION!」も地味に強いなと思ってて、公演じゃなくて企画なんだけど、喋らないで身体だけで30分コミュニケーション、入場無料のチップ制。五十嵐がメンバーになってすぐか。いろいろ、やりたかったことができて良かったなーって思う。そう、だから客層変わるんじゃない?こないだ行ったら面白かったけど、もう一回行ったらつまんなかったからもう行かない、って人もいるかもしれないよね。あと単純に全然宣伝してない


松隈  俺らはちょっとエゴいけど来たい人は来いって感じだもんね


桑森  そう、Twitterも自分たちからフォローしないもんね。ひどいもんよ




後編へ続く》